みなさんこんにちは!今回はStableDiffusion WebUI AUTOMATIC1111の使い方、始め方を初心者の方でもなるべくわかりやすいように解説していこうと思います!
有名な画像生成AIといえばStable Diffusionかにじジャーニー、midjourneyです。
にじジャーニーは月額料金がかかりますが、Stable Diffusionと違ってハイスペックなパソコンを使わなくても画像生成することが可能で、スマホでも簡単に生成することができます。
StableDiffusion WebUI AUTOMATIC1111とは?
StableDiffusion WebUI AUTOMATIC1111とは具体的には何かというと、ブラウザからStable Diffusionを利用するためのWebアプリケーションです。AUTOMATIC1111を使用することで、プログラミングの知識が不要でStable Diffusionを使って画像を生成することができます。
AUTOMATIC1111は画像生成AIですが、ネット上で生成する方法と自分のパソコン、つまりローカル環境で生成する方法があります。ネット環境よりローカル環境の方がクオリティが高くて自分の生成したいイラストが作れておすすめなので、今回はこちらの始め方を解説しようと思います。
StableDiffusionに関してはこちらのWikipediaを参照ください。

準備
パソコン
Windows10以降のOSが必要になります。(OSの確認方法はスタート→設定→システム→詳細情報またはバージョン情報の順番に選択します。)
デスクトップ型であればモニター、マウス、キーボードも必要になります。
空き容量
SSDまたはHDDの空き容量は最低でも30GB以上確保しておくのが望ましいです。データはHDDだと遅いのでSSDへのインストールを推奨します。
グラフィックボード
最低でもVRAM4GB以上のグラフィックボードが必要です。VRAM12GB以上であれば問題なく動作します。
グラボに関してはこちらのサイトで詳しく解説しているのでご覧ください。
インストール手順
まず始めにインストール手順の確認をします。
GitHub – AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui: Stable Diffusion web UI
上にあるGitHubのAUTOMATIC1111のページにアクセスするとページの下の方にAutomatic Installation on Windowsという項目があり、実行手順が記されています。

上の画像を和訳するとこんな感じです。
1.Python 3.10.6をインストールします(Pythonの新しいバージョンではtorchがサポートされていません)、”PythonをPATHに追加する”をチェックしてください。
2.gitをインストールします。
3.安定版のstable-diffusion-webuiリポジトリをダウンロードします。git clone https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui.git
4.通常の非管理者ユーザーとして、Windows Explorerから実行します。webui-user.bat
この通りの手順に沿ってインストールしていきます。
※バージョンは必ずPython3.10.6を選択してください。他のバージョンを選択すると途中でエラーが起こる可能性があります。
Python3.10.6のインストール
Python Releases for Windows | Python.org
Pythonをインストールします。上のページにアクセスすると多くのバージョンが表示されます。この中にPython 3.10.6 – Aug. 2, 2022の欄があるので、Windows installer 64bit版をダウンロードします。(ページの上と真ん中の中間辺りにあります。)
※必ず64bit版を選択してください。32bit版だと動きません。

見つけるのが大変な方のためにリンクを貼っておきます。こちらのリンクを押すとダウンロードが始まります。
Download Windows installer (64-bit)
1.ダウンロードしてファイルを実行すると下のような画面が出てくるので一番下にあるAdd python 3.10 to PATHにチェックを入れます。

2.Install nowを押します。
3.Setup was successfulと出たら完了です。

Gitのインストール
Git – Downloading Package (git-scm.com)
Gitをインストールします。上のページにアクセスし、一番上にあるGit 64bit版のClick here to download を押してダウンロードします。

こちらもダウンロードリンクを貼っておきます。
1.Git 64bit版をダウンロードし、ファイルを実行します。
2.画面が表示されたら項目にチェックを入れたり、外したりせずにNextを押し続けて、Installが出たらInstallを押します。

3.インストールができたらFinishでファイルを閉じます。

ファイル作成とGit Clone
StableDiffusion WebUIを導入するためのインストールファイルをあらかじめ作成しておきます。
CドライブとDドライブどちらでも大丈夫ですが、今回はCドライブ(ローカルディスクC)にファイルを作成しようと思います。
Git Cloneとは、リポジトリを複製する作業を指します。リモートサーバー上にある「リモートリポジトリ」(たとえば、GitHubなど)を自分のローカルコンピュータにコピーすることもできますし、既存のローカルリポジトリを別のディレクトリに複製することもできます。
1.新規作成でドライブ内にStableDiffusionというファイルを作ります。
※フォルダ名は何でも大丈夫ですが、日本語と半角スペースを使用するとエラーが起こるかもしれないので使わないようにしましょう。

2.作成したStableDiffusionフォルダを開き、エクスプローラーのアドレスの空欄をクリック、半角でcmdと入力してEnterを押します。

3.コマンドプロンプトが開くので下の文をコピー&ペーストし、Enterを押して実行します。
git clone https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui.git
cmd内のペーストのやり方はCtrl+Vまたは右クリックで貼り付けられます。
4.下の画面になったら完了なのでexitと入力し、終了します。

5.先ほどCドライブに作ったStableDiffusionフォルダ内にStable-Diffusion-WebUIのフォルダが作成されているか確認しましょう。
モデルのインストール
StableDiffusionにはモデルというものがあり、モデルは最低ひとつはインストールする必要があります。それぞれのモデルには得意なスタイルがあり、アニメ調で二次元のイラストが得意なモデルや、実写風で立体的なイラストが得意なモデルなども存在します。
モデルが配布されているサイトで有名どころは「Hugging Face」と「Civitai」です。それぞれのサイトからインストールする方法とおすすめのモデルをを紹介します。
AnythingV3
アニメ調で定番のモデルです。こちらはHugging Faceからのインストールになります。
Linaqruf/anything-v3.0 at main (huggingface.co)

上のサイトにアクセスし、Filesの中にある赤枠がモデルになります。どれを選択しても大丈夫ですが、容量を節約したい方はfp16やfp32。容量の大きいfull.safetensosrsは完全版となっており、安定感があります。
LFSの右隣にある↓マークを押すとインストール開始します。
Anything V5
AnythingV3の後継モデルになります。こちらはCivitaiからのインストールです。
万象熔炉 | Anything V5/Ink – ink | Stable Diffusion Checkpoint | Civitai

上のサイトにアクセスし、赤枠の中のDownload(1.99 GB)を押すとモデルのインストールが始まります。
AnythingV3とAnything V5どちらかひとつだけいれれば大丈夫です。個人的には後継モデルのAnything V5をおすすめします。
ダウンロードしたモデルをファイルに移動
先ほどダウンロードしたモデルをStableDiffusionフォルダに入れます。
1.StableDiffusionフォルダ内のStable-Diffusion-WebUIを開き、その中のmodelsフォルダを開きます。
2.modelsフォルダ内のStableDiffusionフォルダを開きます。
3.Put Stable Diffusion checkpoints here.txtというテキストファイルがある場所に先ほどダウンロードしたAnythingのモデルを移動またはコピー&ペーストさせればオッケーです。
※コピー&ペーストした場合、モデルは容量が大きいので元のファイルは削除しておきましょう。

場所:アドレス
C:\StableDiffusion\stable-diffusion-webui\models\Stable-diffusion
初回起動
1.StableDiffusionフォルダ内のStable-Diffusion-WebUIの中にwebui-user.batというファイルがあります。こちらをダブルクリックし、実行します。

※拡張子(.batのこと)が表示されていない場合はエクスプローラーの上部にある表示を選択し、ファイル名拡張子のチェックボックスにチェックを入れます。

2.コマンドプロンプトが開き、起動準備が開始されますのでなにか押したり、閉じたりせずに待ちましょう。PCの性能にもよりますが、完了まで10分~1時間かかります。

3.下の画像の赤枠の表記が出たら完了です。

4.Running on local URLのhttp://~の部分をなぞってctrl+Cでコピーします。
5.コマンドプロンプトは閉じないままで、どのブラウザでも構いませんが、先ほどコピーしたURLをペーストするとWebUIの操作画面が開きます。
6.画面左上のStable Diffusion checkpointを押し、ダウンロードしたモデルを選択します。

7.右側にあるオレンジ色のGenerateボタンを押して画像生成が開始されたら成功です!

あとは生成したいものをプロンプト欄、ネガティブプロンプト欄に入力すればイラスト生成できるのでいろいろ試してみましょう。
最後に
初回起動時にエラーが起こる場合はPCのスペックが足りていないか、正しい手順でインストールされていない場合があるので、最初からやり直してみてください。
AIイラストはこれからどんどん普及して誰でも使える環境が来ると思われます。AIが生み出すメリットだけではなく、問題点やその解決の流れについてこちらの本に記載されているので興味があれば読んでみてください!
以上がStable Diffusion WebUI AUTOMATIC1111の使い方、始め方の解説でした。最後までご覧いただきありがとうございます。
※細かい設定やプロンプト、エラーの対処方法などは今後更新で追記していく予定です。